英語で「ゴミ」を意味する単語を完全網羅

英語には「ゴミ」を意味する単語がたくさんありますが、それぞれに微妙な違いや使い分けのポイントがあります。特に学習者にとってややこしいのは、**どれも不可算名詞(uncountable noun)**であることです。つまり、基本的には 複数形にしたり、"a" をつけたりできません。

この記事では、代表的な9語について、それぞれの意味、使われ方、そして「どうしても数えたいとき」の自然な言い換えまで丁寧に解説していきます。


#1 garbage

意味と使い方

アメリカ英語で主に使われる「家庭ゴミ」。特に台所から出る生ゴミや包装ごみなどを指します。転じて、「くだらないもの」「無価値なもの」という比喩的表現にも使われます。

例:

  • Take out the garbage.(ゴミを出して)
  • That movie was total garbage.(あの映画は完全にクズだった)

数えたいときの言い方

  • a bag of garbage
  • a pile of garbage
  • a piece of garbage(侮辱的な言い回しで使われることが多い)

#2 trash

意味と使い方

こちらもアメリカ英語圏でよく使われ、garbage よりやや広義です。家庭ゴミに加え、比喩的に「くだらない人・物・発言」などにも適用されます。文化的・社会的な意味で「質が低い」という意味合いが強い場合もあります。

例:

  • Don’t leave trash on the ground.(地面にゴミを捨てないで)
  • He’s talking trash again.(またくだらないことを言ってる)

数えたいときの言い方

  • a piece of trash
  • a can of trash
  • a bin of trash

#3 rubbish

意味と使い方

イギリス英語で「ゴミ」にあたる言葉です。物理的なゴミだけでなく、「くだらないこと」「でたらめな話」など抽象的な内容にも広く使われます。

例:

  • That’s complete rubbish!(そんなの全くのナンセンスだ!)
  • Put the rubbish in the bin.(ゴミ箱にゴミを捨てて)

数えたいときの言い方

  • a bag of rubbish
  • a load of rubbish
  • a piece of rubbish(イギリス英語では trash よりもこちら)

#4 junk

意味と使い方

「ガラクタ」や「使わない物」など、価値がなくなったけれどまだ物理的に残っているもの全般に使われます。古い機械や壊れた家具、もう使わない電化製品など。比喩的に「ジャンクフード」や「くだらない情報」にも使われます。

例:

  • My garage is full of junk.(車庫がガラクタでいっぱいだ)
  • I deleted all the email junk.(迷惑メールを全部削除した)

数えたいときの言い方

  • an item of junk
  • a piece of junk
  • a bit of junk

#5 clutter

意味と使い方

「散らかっている状態」そのものを表します。物が多くてごちゃごちゃしている様子や、視覚的・精神的にノイズが多い状態にも使えます。個々の物ではなく、「状態」や「雰囲気」に焦点があるのが特徴です。

例:

  • I need to get rid of some clutter.(いらないモノを処分しないと)
  • Digital clutter slows down your computer.(デジタルのゴミがパソコンを遅くする)

数えたいときの言い方

  • a pile of clutter
  • some clutter
  • a bit of clutter(ただし基本的に量としてしか扱えない)

#6 litter

意味と使い方

公共の場にポイ捨てされたゴミを指します。街中や公園などで見かける空き缶や紙くずなど。環境やマナーに関する話題でよく使われ、動詞としても(=ポイ捨てする)用いられます。

例:

  • Littering is prohibited here.(ここでのポイ捨ては禁止です)
  • The park was covered in litter after the festival.(祭りの後、公園はゴミだらけだった)

数えたいときの言い方

  • a piece of litter
  • some litter

#7 debris

意味と使い方

事故や災害、破壊行為などによって生じた「瓦礫」「破片」「がれき」を指します。建物が崩壊した後の残骸や爆発後の飛散物など。意味は junk に近いですが、破壊的な背景を持ちます。

例:

  • Rescue teams searched the debris for survivors.(救助隊は瓦礫の中から生存者を探した)
  • The street was covered in debris.(通りはがれきで覆われていた)

数えたいときの言い方

  • a piece of debris
  • piles of debris

#8 refuse

意味と使い方

非常にフォーマルな言葉で、主に法的・行政的な文脈で使われる「廃棄物」という意味の単語です。日常会話ではあまり使われませんが、ごみ処理法や環境条例などでは頻出です。

例:

  • Municipal refuse collection is once a week.(市のゴミ収集は週1回です)

数えたいときの言い方

  • a load of refuse
  • some refuse

#9 waste

意味と使い方

「廃棄物」という意味だけでなく、「無駄」「浪費」など抽象的な意味も含みます。物理的なゴミ(例:産業廃棄物)と非物質的なもの(例:時間や労力の無駄)の両方に使われます。

例:

  • Industrial waste must be handled carefully.(産業廃棄物は慎重に処理されるべきです)
  • Don’t make waste of your time.(時間を無駄にしないで)

数えたいときの言い方

  • a type of waste
  • a load of waste
  • a form of waste

まとめ

英語で「ゴミ」を意味するこれらの単語はすべて 不可算名詞 です。

そのため、基本的に複数形にしたり、"a trash" や "three garbages" のような言い方はできません。どうしても数えたい場合は、それぞれの語に自然な補助語(a piece of, a bag of, a load of など)を使って表現する必要があります。

それぞれの語が持つ微妙なニュアンスを理解して、場面ごとに最も適切な語を選べるようになりましょう。