シンプソンのパラドックス - Simpson’s Paradox

Simpson’s Paradox

A university admits 60% of male applicants and 55% of female applicants. At first glance, this seems fair. But when breaking it down by department, every single department actually accepts a higher percentage of women than men. How is this possible?

This is an example of Simpson’s Paradox—a situation where trends appear in different groups but disappear or reverse when combined.

This paradox affects medicine, business, and even social issues. Drug trials may show a treatment works for every subgroup but fails overall due to sample distribution. A critical thinker asks: Are we looking at the right level of data? Sometimes, the ‘big picture’ hides the real truth.

シンプソンのパラドックス

ある大学が、男性志願者の60%、女性志願者の55%を合格させたとします。一見、公平に見えます。しかし、学部ごとに見ると、すべての学部で女性の合格率の方が男性よりも高いことがわかりました。どうしてこんなことが起こるのでしょうか?

これは「シンプソンのパラドックス」と呼ばれる現象です。異なるグループ内では特定の傾向が見られるのに、それらを合算すると逆の結果が現れることがあります。

このパラドックスは、医学、ビジネス、さらには社会問題にも影響を及ぼします。例えば、薬の臨床試験では、個々のグループでは有効だった治療が、全体では効果がないように見えることがあります。批判的思考を持つ人は、「私たちは適切なデータのレベルを見ているか?」と問いかけます。ときには、「大局的な視点」が真実を隠してしまうのです。

重要表現

Simpson’s Paradox
シンプソンのパラドックス
グループごとのデータを見ると特定の傾向があるのに、それらを合計すると逆の結果になる統計的なパラドックス。

Sample distribution
サンプル分布
データの集まり方の偏り。シンプソンのパラドックスでは、サンプルの分布が異なることで誤解を生む。

Big picture
大局的な視点
全体のデータを見ること。ただし、全体のデータが詳細な分析を妨げ、真実を見えにくくすることもある。

Drug trials
薬の臨床試験
新しい薬の効果を検証する試験。シンプソンのパラドックスにより、一部のグループでは効果があるのに、全体では効果がないように見えることがある。

Looking at the right level of data
適切なデータのレベルを見る
データを単純に合算するのではなく、個々のグループごとに分析することの重要性を示す考え方。

Social issues
社会問題
性別格差や経済的不平等などの問題も、データの見方によって異なる結論が導かれることがある。

関連用語